2016-01-01から1年間の記事一覧

【南部高速道路】 フリオ コルタサル 感想

⭕️登場人物プジョー404の技師 ドーフィヌの若い娘 タウナスの2人の男と金髪の男の子 シムカの2人の若者 シトロエンIDの老夫婦 DKWのセールスマン カラヴェルの青白い顔の男 プジョー203の夫婦と娘 ワーゲンの兵隊とその妻(新婚) 2HPの2人の尼僧 アリアーヌ…

【ペドロ パラモ】 ファン ルルフォ 感想その2

⭕️あとがきからファン ルルフォは【燃える平原】と【ペドロ パラモ】しか書いていない。批評家が1980年に100人あまりのスペイン語圏の作家や批評家達におこなったアンケートでラテンアメリカ最良の作品としてトップの座を分かちあったのは ガルシア マルケス…

【ペドロ パラモ】ファン ルルフォ 感想その1

コマラにやってきたのは、ペドロパラモとかいうおれの親父がここに住んでいると聞いたからだ。おふくろがそれを教えてくれた。おふくろが死んだらきっと会いにいくと約束して、 そのしるしに両手を握りしめた。おふくろは息をひきとろうとしていた。 だから…

【子犬たち】マリオ バルガス リョサ 感想

1 その年はまだ、みんな半ズボンをはいていて、ぼくたちはタバコも吸わず、サッカーが何より好きで、波乗りの練習も始めたばかり、やっと〈テラサス・ クラブ〉 の飛込み台の二番目の板から飛び込めるようになり、腕白で、つるつるした肌をし、好奇心が強く…

【別荘】第二部 ホセ ドノソ 感想

【別荘】 第二部 ホセ ドノソ 感想第二部 帰還 第八章 騎馬行進 1 大人達のハイキングは期待を遥かに上回る夢のような体験だった、しかし日が暮れると皆子供達が心配で不安になったテレシオは召使いが歌を口ずさんでいるのがこの不安の原因と決めつけ庭師の…

【別荘】 第一部 ホセ ドノソ 感想

【別荘】第一部 ホセ ドノソ 感想 80/100第1部 出発 1 私がこの小説の中心に据えようとしているハイキングは夜明けと同時に出発するのが絶対条件。(この物語を書いている作者が語っているという。表現が使われている。) 親達は33人の子供達を残してハイキ…

【夜のみだらな鳥】ホセ ドノソ 感想 2

【夜のみだらな鳥】ホセ ドノソ 感想2 100/100 あらすじ 植民地時代からの名門の当主である ドン ヘロニモ アスコティアは、同じ上流に属する従妹のイネスと結婚し、上院議員として政界に重きをなす。やがて待望の子供が誕生するが、これがこの世のものとは…

【夜のみだらな鳥】ホセ ドノソ 感想 1

【夜のみだらな鳥】ホセドノソ 感想 1 ●エピグラフ“分別のつく十代に達した者ならば誰でも疑い始めるものだ。人生は道化芝居ではないし、お上品な喜劇でもない。それどころか人生は、それを生きる者が根を下ろしている本質的な空虚という、いと深い悲劇の地…

【華氏451度】 レイ ブラッドベリ 新訳 感想 2

挿絵が良い。 面白かったところ。 ★エピグラフ ‘ もし連中がルールド・ペーパーをよこしたら、逆向きに書きなさい’ ファン・ラモス・ヒメネス 〔ルールドペーパーとは、ふつう罫紙のことだが、ルール(規則)つきの紙とも解せる。その場合この文は「もし連中…

【華氏451度】 レイ ブラッドベリ 新訳 ネタバレ あらすじ

100点/100点 274ページ あらすじ 舞台は、情報が全てテレビやラジオによる画像や音声などの感覚的なものばかりの社会。そこでは本の所持が禁止されており、発見された場合はただちに「ファイアマン」(fireman ― 本来は『消防士』の意味)と呼ばれる機関が出…