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【別荘】 第一部 ホセ ドノソ 感想

【別荘】第一部 ホセ ドノソ 感想 80/100

第1部 出発
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私がこの小説の中心に据えようとしているハイキングは夜明けと同時に出発するのが絶対条件。(この物語を書いている作者が語っているという。表現が使われている。)
親達は33人の子供達を残してハイキングに出かける計画を立てている。
別荘の周りに出没するという人喰い人種 毎年マルランダに避暑に来ると大人達が不機嫌な顔で触れる程度だったが ウェンセンスラオ(9)♂が不吉なことばかり口走るせいで現実味が帯びてきた。

あの夏、我々がこの物語の出発点として想像した夏、一家がマルランダの別荘に腰を落ち着けるや否や子供達が何かわるだくみを張り巡らせていることに気づいた。大人たちは首を切られナイフで刺される夢を見た。ハイキングに出かけるという計画はあまりの不安に苛まれていたベントゥーラ一家が言葉を失いかけていたちょうどその時だった。子供達が何を企んでいるにせよこれほどよい口実はなかった。
大人たちは原住民に景勝地の存在を確認し計画を立てた、不愉快なことを忘れピクニックの計画を立てる事に夢中なった。他方子供達は自分たちを見捨て安全地帯に逃げる親達の後に人喰い人種が襲ってくるに違いないと思うようになる。
親族達に塔に幽閉されている アドリアノ ゴマラ(ウェンセンスラオの父)は自分も参加させろと言わんばかりに 助けてくれ 殺してくれと叫び続けた。気狂いの叫び声にベントゥーラ家は彼に狭窄衣を着せ猿轡を噛ませた。
親達が出発した少し後ウェンセンスラオは父(アドリアノ ゴマラ)の叫び声が病んでいる事に気付いた。鎮痛剤で眠らされている事に気付き急いで塔に向かう。その途中図書館にこもりきりのアラベラ(13)♀に会う、彼女は親達に旅行の話が持ち上がった時、的確な情報をさりげなく補足し彼らの注意を旅行へと引きつけたのはアラベラだった。
ウェンセンスラオはアラベラにこんなにたくさんの本を読んでどうするのかと聞くとアラベラは本を見てみたいかと言う、見てみると本は背表紙だけで中身はページも文字もない空っぽだった。
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アラベラは本当に博識なのか単なる思い込みではないかと思った。本の中身がない事は大人達は皆知っていた、祖父がこの部屋を作らせた理由は見掛け倒しの自由党員に「いかにもエリートらしい無知な人物」と評された事がきっかけだった。
ウェンセンスラオは人喰いの話などはなから信用していなかった。原住民達は今は肉も食べずむしろその肉はベントゥーラ一族の食卓に並んだ、そんな今の原住民わ見ても残忍な種族をなしていた事など想像もできなかった。
使用人をまとめるのはエルモヘネスの妻リディアだけ、子供達を24時間体制で厳しく管理させていた。しかし子供達もまた使用人一人一人を知り尽くしていてうまく利用する事も心得ていた。
いとこの中で最年長のフベナル(17)♂はハイキングへの参加を拒んでいた。大人達も留守中大人達の代わりをしてくれるだろうと期待した。
大人達と使用人すべて出払った、ウェンセンスラオは大人達は帰ってこないとみんなに伝えた。
ウェンセンスラオは四年ぶりに父に会いに行った、狭窄衣にくるまれ口には猿轡、目は包帯で覆われていた。ナイフを取り出しすべてを取り除いた鎮痛剤のために眠ったままだったウェンセンスラオはちょくちょく父の唇に水を滴らせたやがてゴマラは横にいるのが息子だと気づく。
第二章 原住民
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マルランダで過ごす三ヶ月のバカンスはベントゥーラ一家にとってははるか昔から変わる事なく続けられてきた行事。
一族の繁栄の基盤であるという信念を子供達に植え付けるためにこの三ヶ月はある。もし家族が離散するような事があればそれはゴマラが原因である、アドリアノ ゴマラは腕ききの医師であった、白痴女のバルビナ ベントゥーラはゴマラに惚れ込んで結婚した。
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あまりにも素性の違う一家に入ったアドリアノ ゴマラは、程なくして表面上はベントゥーラ一家に溶け込んだ。結婚後初めてのバカンスでは別荘の近くの集落の原住民を治療するのが医師の務めと考え主張したが一族にいやな顔をされ夜明け前に集落に行き内密に診療していた。
アドリアノは原住民に病気が流行しているのは汚水のためだと気付き集落を引っ越しさせ原住民の生活は清潔になり一変した。
バルビナは三人目の子供を出産しウェンセンスラオと名付ける。ベントゥーラ一族らしい金髪と青い瞳の可愛い男の子。その前に生まれた2人の娘は色黒で醜かった白人の2人からなぜ生まれたのかわからないくらいだった2人の娘は自分たちも哀れに思われている事に気づいていた。ミニョン妹(6)♀と(アイーダ)姉(8)♀はある日喧嘩してミニョンはアイーダの髪の毛に火をつけた、アイーダは坊主にするしかなかった。
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アドリアノは今日は自分の誕生日だから他の家族から解放されて自分と妻と子供達だけで水入らずで過ごそうと提案する。バルビナは原住民のところには行って欲しくなかった、アドリアノは今日一緒に行ってくれたら明日からは行かないと約束し原住民のもとに行く事に。
屋敷に隠された地下を降りて原住民に会いに行く、アドリアノが家族を先導する中に入っていくと豪華絢爛な綺麗な洋服やアクセサリー、絨毯、毛皮など様々なものがあった。アドリアノはここで見たものはすべて忘れろ、ベントゥーラ一族のものも誰も知らないと言う。
ベントゥーラ一族はこの土地に越してきて原住民達の服や装飾品を取り上げた、それがこの地下の装飾品である。そして土地も奪い自分たちの立派な別荘を建てた、取り上げた装飾品を取り返されるのを恐れ地下深くに装飾品を隠した。地下通路を抜けて川べりに原住民がいた。アドリアノの誕生日を祝福し豚を殺して捌いていた、これからその肉を持ってきてくれるというが人肉かもしれないし食べられないとバルビナは言った。アドリアノと子供達は食べるという、バルビナは呆れて集落の外に止めてある馬車に向かって歩き出した。アドリアノと子供が釜に近づくとリンゴを口にくわえ頭にハーブの冠をした豚の頭が出てきた。娘2人は驚いて母のもとに走り一緒に馬車に乗って先に別荘に帰った。
ウェンセンスラオとアドリアノが別荘に戻るとミニョン(6)妹がお父さんにプレゼントがあると地下に案内する。かまどで何か焼いておりお父さんに食べて欲しいという。かまどから出てきたのはリンゴを口に詰め込まれ笑顔を浮かべたアイーダ(8)姉の顔だった。アドリアノは気が狂ったように鞭でミニョンを殴り続けたこの騒動に駆けつけた使用人や従兄弟達もかまわず殴り続け血まみれになっていった。ようやく数十人で押さえつけ手足を縛り猿轡を噛ませ塔の中に押し込んだ。
ベントゥーラ一族の女達はミニョンがアイーダの頭を丸焼きにしたのは原住民の儀式を見た影響だと噂しあっていた。その後の捜索でアイーダの頭は見つからなかった。バルビナは徐々に事件のことは忘れていったが息子のウェンセンスラオを男として受け入れようとせず女の服を着せスカートを履かせ髪を巻き毛にしたウェンセンスラオは母のためにそれを受け入れた。バルビナは幼年期に退行した。バルビナはウェンセンスラオのことを決して離そうとはしなかったがハイキングには特例としても連れて行くことはできないと断られ35人の子供達は例外なく残ることになった。
第三章 槍
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大人達は出かけ子供達だけになった。ウェンセンスラオはいつもの女の子のかっこうではなく髪を乱暴に切って青いズボンをはいた姿で現れみんな驚いた。
2シルベストレとバレリオの間に生まれた四兄弟
マウロ(16)♂バレリオ(15)♂アラミロ(13)♂
クレメンテ(6)♂は常に模範の家族であったが四兄弟が仲違いする象徴的な事件があった。10歳の時マウロはマルランダの柵の本数を数えた一万八千六百三十三本ある日父が誕生日プレゼントに欲しいものと聞くと鉄の槍が欲しいと言った父が自作の槍を作って渡すと本物と違うからいらないという同じものを作ることはできないときつく叱られる。マウロは表面上おとなしく振る舞いよく見ると一本一本が違う槍を事細かく調べその中の完璧な一本にメラニアと名付け愛を注ぐことにした。その間いとこのメラニア(16)♀はマウロより早く成熟し周りからの存在感を高めていったマウロは大勢の中のひとりでしかなかった。そんな自信に満ちた彼女を自分のものにするとはどういうものなのか?槍のメラニアを抜くことにする早朝にばれないように慎重に槍を抜き抱きしめて芝生に横になったそれ以来、来る日も来る日もその一角に足を運び槍を抱きしめ横になった。
マウロはしきりにアデライダ家へ赴きメラニアにすり寄ったが槍のメラニアの感触を取り戻すためにそうしているのかいとこのメラニアと進展したくてそうしているのか自分でもわからなくなっていた。しかし成長したマウロは次第にメラニアとカップルとして認められるようになる。
マウロは弟のバレリオに槍の秘密を教えその隣の槍も抜き槍の隙間から見えるその無限を味わって楽しんでいた。そのうち短時間外に出て歩き回った。その夏2人は9本のやりを抜いた。
来る夏も来る夏もこの意味不明の単純作業を続けた。あまりにも多くの柵の量に弟2人の助けを求めたのはハイキングの前年のことだった。4人は一族のエリートだがそれに反する作業を遂行している。一つだけマウロが確信していたこと作業が完了し柵が崩れ落ちればいとこのメラニアに対する感情が明らかになる。
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34本目の槍を抜くとそれはすでに抜いてあり簡単に抜けた。そのあとの槍はすべて抜けていた、マウロは悲しくなった。次々と槍を抜き始めるといとこ達が集まってきてやり抜き遊びに一斉に殺到したすべて抜いてしまい皆はそれぞれの遊びに戻っていった。
ウェンセンスラオは幼いいとこ達だけを集め槍を与えグラミネアの荒野に入っていき自分の周りに座らせた、原住民達は何十年も前から柵を外していた、友好の証にいとこの数と同じ33本を残していた。槍は原住民達の名戦士達の武器でありベントゥーラ家の祖先が彼らを打ち負かし武器を奪い防護柵に使ったと子供達に説明した。ウェンセンスラオ達の周りを年長のいとこ達が囲んでいた、幼い子供達にこっちに来いと声をかけると皆ウェンセンスラオを残して兄達の元へ戻っていった残されたウェンセンスラオは兄達に向けて槍を構えるが押さえつけられる。マウロは後ろでその光景を見ていたがウェンセンスラオの説明には説得力があった。押さえつけられながらウェンセンスラオはいった「親達は帰ってこない何年も前から計画されたことで 今年の夏になって父さんがみんなの頭にハイキングの話を吹き込むことに決めたんだ」

見張りが寝たのを見計らってウェンセンスラオは父と話していた、何年か前に父さんに言われ自分の母に楽園の話をすると、それは親戚中に広まったアラベラに地図を作らせ子供達も親達に質問するようになると親達はやがてその楽園が実際に存在するかのような話をし始め次第に自分達で楽園が現実のものであるかのように作り上げていった。とウェンセンスラオは皆に説明すると皆あっけにとられた、マウロはでも楽園は存在するんだろうと質問するとウェンセンスラオは「知らないよ」と言った。
ラニア(16)は槍を抜いたりする悪童達から離れサロンの中に隠れていた。フベナル(17)♂とメラニアはこの騒動を解決する術を考えていた。
第四章 侯爵夫人
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盲目のセレステ(52)♀はメラニア(16)♀に自分の夫オレガリオの注意がいってほしいと思っていた。
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フベナルはイヒニオ(15)♂とフスティニアノ(15)♂を呼び出したが2人は互いの性器を触りあって興奮していた。フベナルは2人を叱りつけた、呼び出した理由は隠してある武器を盗むため、イヒニオは反対して走り去り、フスティニアノは酔いつぶれて寝てしまった。
フベナルは1人で銃を取りに行った盗んだ鍵と会う扉を見つけ開けるとたくさんの銃が自分の上に倒れてきて執事に見つかったが執事は散乱した武器を瞬く間に片付け何も罰されなかった。
第5章 金箔
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この物語で中心的役割を果たすエルモへネス(55)♂と妻リディアには7人の子供がいる、前章の事件は完結していないがここで他の話にも目を向ける。コロンバ(16)♀の双子の姉カシルダ(16)♀が自己救済の為に謀り巡らせていた荒唐無稽な計画の話。
柵の撤去で大騒ぎの時カシルダは父の執務室でファビオ(10)♂と一緒だったカシルダはこの騒動で自分達の作業に気付かれなくて済むと考えた、大人達も帰ってくると信じていたそうでなければ金を置いて行くはずがないと思っていた。
ティオアドリアノが降りてくるという噂だけは本当の危機を意味していた。エルモエネスの執務室へ来て金を押さえにかかると思っていたので2人は作業の手を早めることになる、カシルダはイヒニオを仲間にさそいこむ、ファビオは鉄扉を開ける鍵を作り続けた。
鉄扉は開き3人で中に入った中に金があることを突き止めるとカシルダはこの金を持って別荘から逃げる計画を伝える。馬を調達し馬車が動くか確認する。
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カシルダとコロンバは双子で瓜二つなのだがコロンバひ美少女でカシルダはお世辞にも美しいとは言えなかった。ファビオはコロンバと付き合っていたが生理が来たことでファビオは汚らわしいと考え遠ざけるようになる、しばらくしてファビオに部屋に誘われたコロンバは生理のきていないカシルダを自分のかわりに行かせた。カシルダは性交の終わった後自分はカシルダだと正体を明かす。
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エルモエネスはベントゥーラ一族の金の外国人との取引を、一手に引き受けていた。会計士として12歳からカシルダに教育し彼女は金についての知識を正確に把握した。カシルダは父のそばで鉄扉の番号を読み取り鍵の形を写し取っていた。ある時原住民から粗悪な金を受け取り怒ったエルモエネスは鉄扉の中に初めてカシルダを入れ粗悪な金を見せた。それ以来カシルダは鉄扉の中に眠るベントゥーラ一族の金を見てみたいと思うようになる。
第6章 逃亡
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ファビオとイヒニオは馬車を確認しに行った、カシルダは外を見ると原住民がこっちを伺っていた、それは粗悪な金をエルモエネスに掴ませた、ペドロ クリソロゴだった。なぜあんなところにいるのだろうと思った。部屋の中で声がした、マルビナ(15)♀だった、怒ったカシルダはマルビナを締め上げ床に押し付けた。マルビナはすべての話を聞いていた。自分も連れていってほしいと言う。
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マルビナはウェンセンスラオと原住民の関係やマウロとその兄弟の事など色々な事をよく知っていた。その中でもカシルダの計画に自分は誰よりも貢献できると考えていた。マルビナは全て話すから連れていってくれと頼む、ペドロクリソロゴを知っているかと話し出す。マルビナには盗み癖がありいつかここを抜け出すために小銭を盗んでいた、隠すところに困っていたところ柵の近くを歩いていると槍を掘り起こす原住民を見た。2人の原住民はシャベルの扱いに長けていたので敷地内に入れ穴を掘ってもらいその中に隠した。やがて原住民が他の子供達を連れてやってくるとみんなで盗んだお金を隠すようになったやがて互いに成長しお互いを理解した。皆につまはじきにされていたマルビナはその辛さをペドロクリソロゴに味あわせるために偽物の金を売らせ原住民は買取を停止されペドロクリソロゴは原住民から白い目で見られその後完全なのけ者となった。マルビナは金の価値と機能を教え込み指導者としてまつりあげられた原住民はやがて労働の対価があまりにも少ない事に気付き始めた。
ファビオとイヒニオは馬車はどうやっても動かない事を痛感した。彼らの元にカシルダとマルビナが近づいてきた、主導権を握っているのはマルビナだった。厩舎のあちこちから原住民が現れマルビナは全員のほおにキスをした、原住民に色々説明をすると馬車を引っ張り動かした、4人は馬車に乗り原住民が引く馬車はグラミネアの荒野を疾走した。暗くなるとマルビナとその部下達は馬車の中に金を運んだ、ペドロクリソロゴの合図で出発し次第に遠ざかっていく別荘はやがて小さくなり暗闇に消えた。
第7章 ティオ
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ラニアが「侯爵夫人は5時に出発した」の芝居をするという。昔からいとこの子供達でやっている遊びで、外で騒いでいた子供達はすっかり静まり返った。その間にフベナルはマウロを連れてきて芝居を始めさせた。フベナルは飽き始めたいとこ達にも役を振ったアラベラがティオアドリアノが降りてきたらこんなことはしていられないから早く終わらせないければと言う
子供達は置き去りにされたこの別荘で乱痴気騒ぎを始めてしまった、「侯爵夫人は5時に出発した」の最終エピソードが展開している間に起こった様々な事件を契機に子供達は恐怖の事態に巻き込まれる事になる。子供達は大人達のクローゼットをあさりそれぞれに豪華な衣装を身につけた。
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フベナルは「侯爵夫人は5時に出発した」で皆の気をそらすことは出来たが、日も暗くなり食事と服を求めて母を呼び始める子供達を騙し続ける気力はもうなかった。
ウェンセンスラオはフベナルの目論みが侯爵夫人を口実にいとこ達の気をそらす目的なのを見抜いていた、ウェンセンスラオは塔にいる父に会いに行き、行動計画を聞いた。
マルランダ全体を支配下に置き侯爵夫人に参加する者は容赦なく排除する、問題なのはメラニアとその取り巻きである食料庫の鍵を握っているのはフベナルであり食料配分を効率的にこなすコロンバもいる、これらを敵にまわしてどうなるのか?ウェンセンスラオは父の計画に賛同しかねていた。一方マウロはアドリアノに心酔しており彼の言う事に反対する奴はただではおかないと思っていた。ウェンセンスラオがアドリアノの意見に賛同しかねる事を知り ウェンセンスラオへの不信感が刻み込まれた。
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テラスから敷地を見たウェンセンスラオは木立の茂みに隠れた見事な衣装をまとった集団に気づいた、遊びにかけるいとこ達の熱気も不穏な夜が近づくにつれ薄れていった。
敷地の外のグラミネアが敷地の中に押し寄せてくる、次第に人間の形を取り始め毛皮やお守りをまとった原住民の姿に変わった。誰もがその光景に目を奪われた先頭に立っていたのは颯爽とした若き戦士であった。その巨人の戦士はよく見ると姉2人を失ったあの日豚の乗ったテーブルの脇から頸動脈に錐を打ち込み女達の支えるどんぶりに血がうまく流れるように見張っていたあの若者だった。


ここまで第一部 終わり