エレンディラ 映画 感想

エレンディラ 映画感想   100点/90点

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105分 

1983年 フランス メキシコ 西ドイツ合作

ルイ グエッラ監督

 

ガルシア マルケス原作のエレンディラに相当な感銘を受け、どうしても見たいのでVHS借りてきての鑑賞。

 

あらすじ

ガルシア マルケスの中編小説を映画化。因業な祖母(パパス)に、奴隷のようにこき使われ、やがて旅の娼婦に仕立て上げられる少女エレンディラ。そんな彼女の生活も、天使を思わせる美青年ユリシスの登場で大きく変わろうとする……。

 

1983年といえば、E.T.スターウォーズジェダイの復讐、フラッシュダンスランボーなど  80年代には入り割と映像も綺麗な映画が多くなってきた時代

しかしエレンディラはいい意味で80年代を感じさせず、古い時代の土埃が舞う辺境の砂漠の雰囲気がよく出ていい感じだった。

もちろんVHSの画質の粗さも多大にある…

 

◉配役が何より最高、エレンディラの無垢な美しさと 恐ろしい祖母はイメージを崩さず とても良い。

 

正直あまり知らない俳優だから良かったと思う。

 

◉ガルシア マルケスが脚色しているので ストーリーの中にうまく他の短編のエッセンスを

組み込んである。

 

☆「愛の彼方の変わることなき死」の金の貞操帯の部分と

☆「大きな翼のある、ひどく年取った男」

の蜘蛛女の部分

 

☆「奇跡の行商人、善人のブラカマン」

ブラカマンが行商をしている場面

など他にも小ネタとして入ってる部分は幾つかあると思う。

エレンディラの短編集を読んでいたので楽しめた。

 

◉残念だった所

ウリセスが祖母にとどめをさすシーンがスローモーションでなんか 安っぽいホラー感

が過ぎて ちょっとガッカリ

それ以外はおおむね好感触

最後まで面白く観れた。

 

原作の良さを超えるのは難しいが

雰囲気を映像でうまく表現してあり

とても良かった。

VHSだと字幕がボケて見えない所が多いので

やはりDVD化を求む。